2012年6月20日水曜日

チェス本二つ

1.What it takes to become a chessmaster
 What it takes to become a chess masterは、発売日に買っていたが、放置していた。今日思い立って電車の中でチャプター1だけ読んだ。チャプター1に限って言えば、Studying Chess Made Easyと似たような書き方で、書いてあることも似ているかもしれない。 内容は、「あるポジションにおいて最も重要な要素を見極められるか否かがアマチュアとマスターの大きな違いの一つである」というものだ。

 原則、指針となるストラテジーの要素等、考慮すべき要素はたくさんある。しかし、多くの場合、そういった原則は互いに抵触しあったり、干渉しあったりする。そのような雑多な要素の中から、何が一番重要な要素なのか、そしてそれをどのように扱うべきか、といった内容について具体的にゲームを参照して論じる。 Soltisは書き方もうまいしわかりやすいので、分かった気になる。 ホウホウ?!となるにはなるが、いかんせん今の私にとってはレベルが高すぎると感じた。

 そもそも、チャプター1の内容としても、て一定程度のPositional Evaluationの能力があるということを前提としている。そして、このチャプターにしても、そのようなEvaluationの能力を洗練させることに主眼があると思う。 したがって、そもそもストラテジーに疎く、アウトポストハッケン、ポーンガジャマデビショップガウゴケナイ程度の「観察」しかできないレベルの私にとっては、まだ手にとるのが時期尚早だろう。 ある程度ストラテジーの理解も深まり、それでもまた壁にぶつかった人が読んだらホウホウ!!となれる本なのかもしれない。

 「多くのプレイヤーは、ブランダーをしなくなるだけでレーティング1900程度に到達する」、「2200の壁を破るには、何が重要であるかの優先順位の感覚を洗練させなければならない」といった記述があることからしても、対象者は1900~あたりなのかもしれない。 しばらく本棚の肥やしになりそうだ。

2.Best Lessons of a Chess Coach
 Amazonでもやたら評判が良く気になっていたBest lessons of a chess coachを買った。これまた一章だけ読んだ。 確かに、これはわかりやすい。評判が良いのも納得できる。 本のスタイルとしては、特定のゲームを題材にポイント毎にコーチの質問に対して生徒が回答するというスタイルをとる。 また、要所要所でストラテジーに関するTipsが述べられる。

 第一章は、ナイトとアウトポストについて。 スミスロフのゲームが題材として用いられる。このゲームは、Back to basics Strategyでも用いられていたので、知っていたが、アウトポストの学習には最適だと感じる。 ナイトが中心に位置しボードを支配するといかに強力な駒になるかがわかる。
ゲームの最後に、本ゲームの重要ポイント及び本文中で述べられたTipsがまとめて表示されている。 このように学習の便宜が図られており読みやすい。

 また個人的には、各章の末尾に学習の補完としてゲームが数局別途収録されているのも良かった。 どれも並べてみたが、アウトポストの重要性がわかるゲームがうまいこと選ばれていて、駒を並べるだけで面白い。

 タメになるということはもちろんだが、Back to Basics Strategyと同じく読んでいるだけで楽しくなれる本だ。 早く読み終わりたい。

※Best lessons of a chess coach 収録ゲーム↓

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