2012年5月1日火曜日

いくつかの気づいたこと

とにかくblunderだけをしないようにということだけを注意すると、かなりゲーム内容がマシになったように思える。ICCで15mのゲームを何回かやったが、調子よくできる(ICCのアカウントが期限切れとなっているので、弟のアカウントでやった)。 さすがにblunderだけはしないようにと思うとblunderの数は劇的に減る。この方法でやっているうちに、いくつか気づくことがあった。

(1)エンドゲーム学習の必要性
お互いがblunderをすると、そもそもエンドゲームに到達しにくい。私自身も、ピースが失くなったら、すぐに投了し、相手にも同じ人は多いため、中盤で終了することが多かった。しかし、ミスはあれどもblunderがなければ、エンドゲームに到達する。特に、K+PやK+Rのエンディングに到達しやすい。
こうなるとエンドゲームを学習する必要性を感じる。そして、エンドゲームにおいて強くなれば、相当自分の実力も向上することになるだろう、と思う。

(2)相手ももちろんミスをする
亀のようにblunderだけはしないと念仏のように頭で唱えていると、もちろん自分のミスは減る。そして、相手のミスにも気づきやすくなる。blunderをしないようにと考える思考過程において、相手の応手を考えるためかもしれない。一般的に、「変な手」、特に、駒を妙な場所に置く(misplace)するような手というのは、タクティクスの発生可能性が高い。(この点については、Dan Heismanの"The Seeds of Tactical Destruction"において詳しく述べられている。)
したがって、とりあえず自分はblunderをしないよう心がけ、相手がblunderをすることを待つだけでも、それなりにゲームはよくなる。ポジショナルなミスというのは、私自身にそれを追及する実力はまだないと言わざるを得ない。しかし、blunderであれば、しっかりとcalculationができたら追及できる。
Michael De La MazaがRapid Chess Improvementにおいて述べたことではないが、calculation/visualizationの力があり、タクティクスを高度の確率をもって成功させる能力があれば、ストラテジー各論の知識がほとんどなくとも、相当勝てるのだろうと思う。 もっとも、そのためには、まず自分がミスをしないことが重要だろう。

(3)諦めない
これは(2)に関連する。仮に、自分がblunderをしてしまい、相手にそれを追及されて駒落ちになったとする。それでも、ゲームを諦めるべきではない。なぜなら、(2)で述べたように、その後でも相手がblunderをする可能性は十分に高いからだ。自分が駒落ちしても、自暴自棄にならず、ひたすら亀のように待っていたら、やっぱり相手はblunderをする。そして、ドローあるいは勝つことさえできる。

(4)ディフェンスも楽しい
ディフェンスはアタックに比べればつまらないように思える。しかし、ディンフェスもなかなか楽しい。一見相手が攻めてきているように思えても、完璧にディフェンスをすれば、そもそも不完全なアタックであったということは多い。 特に、私のような初心者のレベルだと、無駄にサクリファイスをして、アタックのイニシアティブをとろうとするプレイヤーが多い。しかし、厳密なcalculationに支えられていないサクリファイスは、たいてい単なるblunderだ。
もっとも、キングが露出してしまったような場合には、相手が一定時間はイニシアティブをとりやすいのは事実だ。そういったディフェンスが難しくなる局面で守り切るというのも楽しい。かりそめの攻撃というのは、長時間は続かない。ここさえしのげれば勝てる、と思うと、ディフェンスも楽しい。

(5)時間が足りない
ある程度考えて手を打つと、15mや15m10sでは時間が全然足りないことに気づく。特にエンドゲームに至る段階においては、プレムーブ(相手の手番で手を事前に打つこと)連発なんてことになってしまう。 やはり、15分という時間は短い。もっと長い時間でゲームをする必要性を感じられるようになった。

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